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酒が飲めない友人
先日の話
友人とディナーへ行きました。
こちらの友人はお酒が飲めない体質なのですが、ドリンクを頼むときにスパークリングワインを飲もうとしていました。
が、ノンアルと勘違いしていたもよう。
メニューをよく見てみるとアルコールだったので断念。
お酒は飲まないはずでは?ノンアルすら選択肢に入れるとは思わなかったなと思っていると
「最近、ノンアルのスパークリングワインが好きになって」と友人。
今まではいわゆるソフトドリンクオンリーだったのだけれども、ノンアルスパークリングワインを飲む機会があり
それとお食事の相性の良いこと良いこと。
組み合わせたおいしさにビックリして、そこからはノンアルがあるお店だとオーダーするようになったらしいのです。
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少し前、私はフランス人デザイナーのイベントに行きました。
そのデザイナーは、シャンパンなどのボトルデザインなどを手掛けている人だったので、イベント中にはシャンパンが振舞われました。
トークショー中に、デザイナーはこう言いました。
「シャンパンというのは喜びの酒です。
1人で飲むことは滅多にないですよね、誰かと分かち合うお酒です。楽しい時間の共有は喜びなのです」
「しかし儚さもあるものです。ワインとは違い、炭酸が抜けてはならない、ゆえに一度ボトルを開けたら『今』最後まで飲みきらなければいけない。
この『今』を大切にすることを教えてくれる、儚い酒でもあります」
「だからこそ『今』を大切な人と共有し、喜びあうのです。シャンパンとともにね」
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友人とのディナーは、このイベントのすぐ後だったので個人的ジャストミートでした。
友人が私といる瞬間を楽しもうとしてくれている。
スパークリングワインを飲もうとした、そのアクションただ一つが、私は嬉しかったのです。
じゃあ、とノンアル梅酒をオーダーした友人。
「同じので」と、普段は烏龍茶派の私ものっかります。
合わせてもらって悪いね、と友人。
いいや、私もいつも以上に楽しみたいのさ、とフランス人デザイナーのイベントの話をする。
「ああ店員さん、2つともソーダ割りでお願いいたします。」
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