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ベクトルとバランス2
先生から受け取った3のリードで吹いてみると、吹きやすいし、音も良い(自分で言うな)。
私はびっくりして目を丸くしていると、先生はニッコリ。
先「せっかく頑張られているのに、どうしても吹きづらそうなのが気になりました。
リードの厚さと良い音の出しやすさのバランスって難しいですよね。
3のリードってかなり薄いイメージがあったでしょう?でも今、4のリードを使うよりも確実に吹きやすく、良い音が出ています。
そのリード、差し上げますよ。他の子には内緒にしてくださいね。」
そんな感じで、レッスンは初歩中の初歩の部分で終わりました。
良かれと思って頑張って使っていた4のリードは、私に合っていませんでした。
こういうのを空回りと言うのだと思い知りましたね。
また、3のリードは薄くで音色が作りづらい、初心者が使うものだという固定概念を持っていたことも、恥ずかしく思いました。
私は楽器のセンスが圧倒的になく、下手くそでしたから、色んなことを努力でカバーしてきたつもりでした。
歴史について調べ、音域の呼ばれ方や語源について調べ、B♭管以外の特徴を調べ。
リードは様々なメーカーのものを試し
ネットで調べた「リードを買ったらアク抜きをすると良い」みたいな都市伝説を忠実に実行(夜中にコトコトと鍋で煮た。結果よく分からなかった)。
まあ、今だから言えるのですが、こんなことしたってスキルは上がりません。雑学が増えるので「知ってるんだ、えらいね」と一瞬褒めてもらえる程度です。
そんなことよりもスキルが物を言う世界なので、私の努力のベクトルは確実に間違っていて、バランス感覚を失っていたように思います。
「私は間違っていた」と己のダラさを認めるのに、こんなに時間がかかってしまいました(笑)
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先生とのリードにまつわるエピソードをたまに思い出しては、恥ずかしくなって(笑)
その度に、気を引き締めていかねばと律します。
楽器じゃないことでも、こんなことの繰り返しで、まるで成長がないような気もします。
「まあそんなもんでしょう」と笑えるようになったのは、年の功ってやつでしょうか?
大変長くなりました、読んでくださってありがとうございました。
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