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魂を売った男の話
俺の名前はフミオ。
ちょっと何を言っているか分からないと思うが、話を聞いてほしい。
俺は悪魔に魂を売った。
どういうことだと思っただろう?
本当に売ったんだよ。
若い頃の俺は、ずっとこんなことを考えていたんだ。
「どうやったら日本は良くなるのか」
「どうやったら人々は幸せに暮らせるのか」ってね。
そんなことを考えてたある日、悪魔が突然出てきやがった。
「お前の願い、叶えてやろうか?」なんて言うから、できるもんならやってみろって言ったんだ。
悪魔のやつ、叶える代わりに等価交換だと言うのさ。
何が等価にあたるんだと思ったら、こう言われたさ。
「お前の名誉と引き換えだ」ってね。
てっきり寿命を半分とか、そんな話だと思ってたんだけれども、名誉なんざ要らねえと思ってこの話にのったね、ああのったのさ。
それからだな、とんとんと今の状態になった。
世間からのバッシングは織り込み済みなわけで、そう、俺流で言うと「検討」済みなわけだ。
おわり
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個人的に、政治に対して「なぜ?」と思うことが多々あります。
なぜ人々の思いと逆行するのかと考えた際に、本当に心の中から日本のことを思案しているのがこの人で、こうなったのは悪魔の契約みたいな逃げられないものがあって
「自分がヴィランになってでも」というストーリー性があったら報われるな〜なんて考えて書きました。
やべーかな、不敬罪的なやつ適用されませんように。
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